HPS入浴とは - 熱いお湯編 -

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私たちは、さまざまな外敵や侵襲から身を守るため複数の生体防御機能を備えています。例えば細菌やウイルスの感染に対しては免疫系がこれを防御しますし、
けがをして出血すれば血液凝固系が活性化され止血されます。
 
そして、さまざまなストレスに対しては、「ヒートショックプロテイン(Heat shock protein /HSP)」と呼ばれるタンパク質が誘導され、ストレス防御に対応することがわかっています。
 
HSPを一言でいうと「傷ついたタンパク質を修復するタンパク質」です。私たちは約8兆個の細胞から成り立っていますが、その細胞の働きの中心を担っているのが、10万種以上あるといわれているタンパク質です。筋肉、皮膚、血管、神経、髪の毛、爪といった身体構成要素のほか、酵素や神経伝達物質など、生命活動の維持に必要なさまざまな物質も含め、私たちの体は、ほとんどすべてタンパク質でできています。
 
HSPは、さまざまなストレスによって誘導されることから、「ストレスタンパク質」とも呼ばれます。具体的には、熱、圧力、低酸素、紫外線、放射線、化学物質や精神的なストレスなど、実に多種多様なストレスによって増えることがわかっていますが、その中でも特に「熱ストレス」によって増加するため、 「ヒート(熱) ショックプロテイン」と呼ばれています。HSPは、大腸菌から人間に至るほとんどすべての生物において認められることがわかっています。

 
このHSPが、私たちの体においても傷ついたタンパク質を修復してくれるわけですが、すべての傷ついたタンパク質を修復できるわけではありません。
あまりにもひどく傷ついてしまった場合、HSPは傷ついたタンパク質を修復しきれませんが、修復されないままのタンパク質が残った細胞は、さまざまな病気の原因になってしまうことがあります。
 
ですので、このような場合には、HSPは修復しきれない細胞を、「アポトーシス」という自然な細胞死へと導くのです。このように、HSPはタンパク質の一生を介添えするような働きを持っていますが、それだけではありません。HSPは、それ自体が直接酵素やさまざまな因子に作用する働きを持っています。
 
少し専門的な話になりますが、HSPには、「NF-KB(エヌエフカッパー ビー)」という、炎症反応や細胞増殖、血管新生などの数多くの生理現象に関与している転写因子の活性を低下させる働きがあります。
ですので、このNF-KBが活性化することで起こってくるさまざまな病気、 具体的には気管支喘息や関節炎、慢性関節リウマチ、クローン病、敗血症、悪性 腫瘍などに対してHSPの効果が期待できます。

 
さて、HSPはストレスが加わったときに誘導されるタンパク質ですので、もともと抗ストレス作用を持っている物質と捉えることができます。
実際に、事前にHSPを増やしておくことで、ストレスによるさまざまな悪影響を予防できることがわかっています。具体的には、ストレスによる潰瘍や腎不 全、放射線障害、敗血症性ショックなどのほか、筋肉痛の予防にも有効であることがわかっています。
 
では、具体的にどうやったらHSPを増やすことができるのでしょうか。 さまざまなストレスによってHSPは増加しますが、ストレスは強すぎれば死に至ることもあります。どのようなストレスをどの程度加えるか、その程度の見極めが難しいわけですが、すでに多くの研究から、適度な熱ストレスを加えることが、容易で安全なストレス負荷の方法であることがわかっています。
中でも、以下にご紹介する「HSP入浴法」は、自宅でも簡単に取り組むことができるので特におすすめです。「うつ病患者ではHSPは低下するが、マイルド加温によりHSPは増加する」という研究があります。まだ具体的な予防効果などについては実証されていませんが、うつ病やイライラの予防策のひとつとして、ぜひ「HSP入浴法」を実践してみてください。
 
イライラ解消!HSP入浴法
 

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