
イライラや怒りと関わっていると考えられる食事・栄養についてみていきます。 神経細胞は、細胞体、樹状突起(他の細胞からの情報を受ける部分)、軸索(他の細胞に情報を出力する部分)の3つにわけられ、シナプスと呼ばれる接合部において他の神経細胞と情報のやりとりをしています(図5)。

このシナプスで情報伝達を介在しているのが「神経伝達物質」です。神経伝達物質は、これまで3種類以上が確認されていますが、特に私たちの精神活動に影響を及ぼすと考えられているのは「ドーパミン」「ノルアドレナリン」「セロトニン」(以上を総称して「モノアミン」といいます)、それから「リーアミノ酪酸 (GABA/ギャバ)」です。
心に変調を来したときに処方される抗うつ薬や抗不安薬は、これら神経伝達物質を調整することで効果を発揮すると考えられています。
生理学的には、ドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンは興奮性神経伝達物質、GABAは抑制性神経伝達物質に分類されますが、セロトニンは両者のバランサーとしての役目をすることから、これを調整系として考えることもあります。
現在、うつ病の原因としてさまざまな仮説が唱えられていますが、そのひとつに「モノアミン仮説」というものがあります。
これは、脳内で前述の「モノアミン」が不足することでうつ病が発症する、という説です。逆に抗うつ薬は、 相対的にモノアミンの量を増やすことで効果が得られる、と考えられています。
さて、ここまで基本的なことをみて きましたが、「セロトニンが脳内で不足してくるとイライラしやすなる」という考えがあります。
うつ病の人は本来落ち込んでいるはずなのに、イライラしたり怒りっぽくなったりすることがありますが、それはうつ病同様、脳内でのセロトニン不足が関係している可能性があるのです。次回はセロトニンを増やす方法についてみていきましょう。
>生活リズムがセロトニンを増やす
>セロトニンを合成するトリプトファン不足がイライラを起こす