イライラと境界性パーソナリティー障害(BPD)

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パーソナリティー (人格)とは、個人の特徴的な考え方や行動の型で、わかりやすくいえば人柄です。当然のことながら考え方や行動は人によって多種多様ですが、中にはその一部が極端に偏ってしまい、自分自身や周囲の人たちを苦しませたり、社会生活に支障を来してしまうような場合があり、そのようなケースを「パーソナリティー障害」と呼びます。
中でも、感情や対人関係の不安定さ、衝動行為が特徴的なものを「境界性パー ソナリティー障害 (Borderline personality disorder /BPD)」といいます。
この境界性という言葉は、神経症と統合失調症という病気の境界にある症状を示すことに由来しています。BPDは若い女性に多く、人口の2%程度にみられるといわれています。 よくみられる症状としては、

l.憤怒(些細なことから激しい怒りを噴出させる)
2.衝動的行動(周囲が驚くような衝動的な行動をとる)
3.二極思考(考えや行動が両極端になりやすい)
4.見捨てられ不安(人に見捨てられることを過度に恐れ、不安を抱いている)
5.対人操作(自分を有利にするためウソをついたり悪口を言ったりする)

などで、このような症状が原因で対人関係に問題を生じる場合が多くみられます。
注意しなければならないのは、BPDの人は、しばしば自殺未遂や自傷行為をすることがあるという点です。
BPDが発症する原因はまだはっきりとは解明されていませんが、現在さまざまな視点から解明が進められており、大まかな原因として遺伝と環境が大きく関わっていると考えられています。

環境要因として、養育期に養育者が身近にいられなかったなど、養育環境が不十分で愛情関係が築けなかったことや、養育期に虐待などのつらい体験をしたことなどが発症に関連するといわれています。

このように、遺伝的な素因を持った人に、環境要因が重なってBPDが発症する場合が多いと考えられています。
以上、病的なイライラをみてきましたが、自分でも制御できないほどのイライラや怒りを感じる場合には、これらの精神疾患が潜んでいる可能性がありますので注意が必要です。
思い当たる節がある方は、自分だけで悩まずに早めに専門の医療機関を受診するとよいでしょう。一方で、自分の周囲の人にこれらの精神疾患が疑われる場合は、対応がなかなか難しいのが実情だと思います。

比較的親しい間柄であれば、病気の可能性について人間関係を壊さずにさりげなく伝えることができるかも知れませんが、職場などの場合では、病気の可能性については触れず、問題となっている行動などに焦点を当てて指摘するようにするのが無難です。「自分が、問題となっている人の同僚であれば上司に、上司という立場であれば家族に相談するなど、当事者に配慮する工夫が必要でしょう。

 

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