子育てのイライラをコントロール

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幼少期から大切にしたいアンガーマネジメント

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怒りや不安に落ち着いて対処できるように

「子どものかんしゃくに手を焼いています」
「子どもが感情コントロールできなくて困っています」
「なんとかならないものでしょうか」
「怒りっぽいのは生まれつきなんでしょうか」
と、ほとほと疲れ切って「うちの子をなんとかしたい!」と言って講座にいらっしゃるお母さんはたくさんいます。
 
子どもの感情コントロールがうまくできていないかも......と親が不安に思うのは、2歳のイヤイヤ期から。子どもによっては9、10歳頃~思春期に入ってからのこともあります。
でも実は、子どもが感情コントロール力を自然と身につけるのは、もっと早い時期から始まっています。
 
子どもの感情コントロールを考えるうえで、お母さんが忘れてはならないのは、乳幼児期に自然と身につく制御力・自制心です。
乳幼児が怒りを感じているとき、その源となる「嫌だ」「怖い」「不快だ」「痛い」といった第一次感情が体にあふれ、自分ではこの感覚がなんなのかわからず、パニック になっています。まさに危険にさらされている感覚です。
 
子どもは安心・安全を失いそうなときに、大人よりいちだんと動物的に怒りを感じます。そういったときに、お母さんがその感覚を理解し、その感情が何であるか名前をつけて声がけして、抱きしめてあげることで、子どもは「ネガティブな感情にさらされていても安全でいられる」という安心感を体験します。
つまり「怒り」も、お母さんの安心・安全で包まれることで「持っていても安全な感情」として落ち着いて受け入れることができ、自分でコントロールができるものになっていきます。 制御力・自制心は、このような乳幼児期の経験から自然と身についていくものです。
 
悲しみ、恐怖、不安、痛みを抱えたときに、子どもが思う存分泣いて、怒りにつながるこれらの第一次感情を自然と鎮静できるようにするためには、安定した親子関係が重要になってきます。
そういった安定した関係のなかで「愛着」を重ねることで、感情制御の脳の機能が バランス良く育っていき、ゆくゆくは成長して年齢相応の理性的な制御力をも発達させていくことができるようになります。
怒りも、不安も、恐怖も、誰かに「守ってもらえる」という安心感によって安全に取り除けた経験があるから、落ち着いて対処ができるわけです。
 

これだけは教えておきたい

では逆に、誰にも守ってもらえない環境で育つとどうなると思いますか? 「自分で自分の身を守らなければいけない」ので、本能的に自分を防衛するようになります。
つまり、「闘争モード」のスイッチをすぐに自分で入れてしまうようになります。
 
大人でも、子どもでも、怒りを止むを得ず爆発させてしまうこともあるでしょう。 でも、たとえ感情的になってしまったにしても、気をつけたい「怒るときの3つのルール」があります。「人を傷つけない」「自分を傷つけない」「ものを壊さない」です。
 
● 人を傷つけない
子どものかんしゃくや態度が目に余って、言っても言っても聞かないとき、つい手をあげたくなってしまうことがあるかもしれません。
でも、叩く・蹴るという行為は怒ったときでも絶対してはダメ。
 
子どもが暴れてお母さんを叩いてきたときなど、つい子どもの手や足をつかんで感情的に「痛いじゃない!」とやり返したくなってしまうことがあります。「叩かれた人の痛みを知ってほしくてやり返すのでしょうが、それは、決していい方法ではありません。
子どもがお友達に同じことをすると考えたら、どうでしょう? 「仕返しならいい」ということはありません。できることなら、「叩くと痛いから、やめて」と言葉で伝えるようにしましょう。
 
「人を傷つける」の要素のなかには、言葉の暴力も含まれます。
言葉によってつけた傷は、体の傷より治りが遅いとも言われます。そして残念なことに、傷つけたほうは、あまり覚えていないことも多いのです。
 
● 自分を傷つけない
子どもの場合は、自分をつねったり顔を叩くとか、思春期に入ってからの自傷行為などもあります。
でもそれだけではなく、目に見えないものもあります。「自分はダメな子なんだ」「悪い子なんだ」と思い込んでしまうとか、「自分なんていないほうがいい」「自分は愛されていない」と思ってしまうことなどです。
日本人は自己肯定感が低いと言われますが、まさに自分を責めてしまうことで自分の存在を自分で認めてあげられなくなってしまう状態です。
 
それは、お母さんにも言えること。 反省を通り越して自己否定してしまったり、罪悪感に押しつぶされてしまったり。 激しい自己嫌悪、自分をダメで無能な母親だと思ってしまうことも、自分を傷つけて いることになります。
あるいは先にもお話ししたように、自分の感情に蓋をして我慢をしすぎることも同じです。そうすることで、体調を壊すこともあるのですから、自分を傷つけていることになります。
 
● ものを壊さない
ものを壊してスッキリする怒りの発散法は、どんどんエスカレートしていく、ということがわかっています。
怒りを感じたときに、ものを壊さないと気が済まないという人は、エスカレートしていく前に、「イライラ・怒りをコントロールする方法」を駆使して、方向転換を図るようにしましょう。
子どもにも「怒っちゃダメよ」と言うより、「怒りたくなったらルールを守ろうね」 と言って、お母さんと一緒に取り組んでほしいと思います。
 
怒ってもいい。目の前の不快を取り除くために、嫌なことを嫌だと言ってもいい。 でも、周りの人達との関係を維持して、自分が幸せであるために、この3つのルールは覚えておいてください。
 

親にしか与えられない一生の財産

大人は、イライラにのまれて後悔した経験があるからこそ、アンガーマネジメントが必 要だと思うので、何をするにしても、まずは思考や理論から入ります。
でも、後悔するような経験をする前に、乳幼児期の「愛着」から自然と感情コントロールの力を身につけることができるなら、それに越したことはないと思いませんか。
 
もし乳幼児期はもう過ぎてしまった、という場合も大丈夫。遅くはありません。 アンガーマネジメントスキルによって、今から感情コントロール力を伸ばすことはいくらでもできます。
 
お母さん自身が衝動を抑え、怒りにつながる第一次感情に目を向け、怒りに対処しているところを見せていくことで、子どももそれを学習します。
子どもが手元にいるのは、ほんの数年~10数年。 学校や部活動、塾などが忙しくなっていくと、一緒に過ごす時間も親の影響力も少なく小さくなっていく一方です。
 
そう考えると、親子の信頼関係を築ける時間というのはとても短いもの。
勉強や英才教育など教えたいことはあふれていることと思いますが、親にしか与えられないものもあります。
子どもの感情を育てることもその1つでしょう。
 
自分の感情を大切にされることで、自己肯定感も高まります。
また「心の回復力」「耐久力」とも言われるレジリエンス(resillience) にもつながります。

 
感情が安定すること、周りの人といい関係を築ける自信によって健全なセルフイメージが持てることは、将来、壁にぶつかったときにそれを乗り越えようとする力となり、抑鬱状態からの回復力を高めます。
 
イライラは生活から喜びを奪います。 自分の感情、怒りや苛立ち、不安、恐怖、ストレスときちんと向きあい、適切な対処の仕方を身につけることは、子どもが本当の意味で幸せに生きていくための大きな財産になるでしょう。
 

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