
夕方帰りたがらない、ちゃんとごはんを食べない...
わがままばかり言う、言うことを聞こうとしない、機嫌が悪い、あまのじゃく...... 子どものグズリには本当に手を焼きます。「もう歩けない~」と道の真ん中で座り込んでしまったり、「まだ遊びたい〜!」と ひっくり返って大泣きしたり。「もう、いいかげんにして!」と突きはなしたくなりますよね。
でも、その裏にはちゃんと理由のある感情が隠れています。
幼少期のグズリは、お母さんに「甘えたい」「わかってほしい」というサインであることが多いもの。
とくにお母さんが忙しいときに「あれやだ、これやだ~」「こっちきて~」 などが始まると、「手に負えない!」と思ってしまいますが、頭ごなしに「何言ってるの!」「困らせないで!」などと言うより、子どもの心のコップをのぞいて第一次感情を見つけてあげましょう。
たとえばブロック遊びの最中に「ごはんだから、やめなさい」ととめられたのが不満で子どもがグズったとき。
「ブロックを完成させたかった」のなら、「そうか、完成できなくて悲しかったね」と、気持ちをわかってあげるだけでも違います。
子どものグズリの裏にある、本当の気持ちを受けとめてあげることで、グズリが早くおさまることも多々あります。
忙しいときほど手をとめて向きあって
たいてい子どもがグズるのは、朝の出かける前や、夕方帰宅後の晩ごはんの支度時ではないでしょうか。お母さんの忙しい時間帯と重なることが多く、かまってあげられないことも多いもの。
忙しいときにグズられると、「どうしてこのタイミングで!」と思うこともあるで しょう。「いいかげんにして!」と子どもを怒鳴ってしまうこともあるかもしれません。
でも実は、たまたまそのタイミングなのではなくて、お母さんのせかせかオーラを感じ取って、お母さんの注意が自分に向いていないことへの「子どもなりの焦り」だったりするのです。
でも、お母さんの苛立ちがさらに子どものグズリを増長させて、「こっちきて一緒に遊んでってば〜!」と服を引っ張られたり、収拾がつかなくなってしまうことも。 「しなければいけないことがあって忙しい」「子どもにかまっている時間なんてない」かもしれませんが、そんなときこそ、あえて手を休めて、子どもとほんの少しの時間 でも向きあってみることをおすすめします。
一緒に座り、わずかな時間でも話を聞いてあげることで、その後のグズリを長引かせないで済むことも多いのです。
忙しいなか、自分のために手をとめてくれているお母さんのことを、子どもはちゃんと見ています。
この要求を5分聞いてあげるだけで満足する

Girl with backpack holding mother's hand, differential focus
子どもに「さっさと動いてほしい」「協力的になってほしい」と思っても、一方的に親の要求だけ押しつけるのはNG。うまくいきません。
先ほどのグズリの例にもあるように、子どものリクエストにささやかでも答えてあげるという"ギブアンドテイク"で欲求を満たしましょう。
園からの帰り道に遊びたいと騒いだ子を強引に連れ帰ったお母さんの話です。お母さんは一刻も早く帰りたいのですが、子どもは遊びたいと言う。
大人同士なら折衷案を取るような場面でも、親子関係ではどうしてもお母さんが強く、お母さん主導になるので、無理やり連れ帰ることもあるでしょう。
けれど、お母さんの要求を一方的に押しつけるのではなく、「5分だけね」という約束で遊んであげる日があってもいいのでは?
そこでたとえ5分を使ったとしても、その後「遊びたかったのに~」「ママは言うこと聞いてくれない~」と泣き続ける1時間を節約できることだってあります。
いつもでなくても、「できるときはリクエスト聞くからね」と言うだけでも、「自分の欲求が否定されているわけではない」という信頼を勝ち取るには十分です。
柔軟に、できる範囲で子どもの欲求を満たしてあげるということも、選択肢に入れておきましょう。
怒りは願いの裏返し
子どもは、まだうまく自分の精神状態をコントロールできないもの。 大人が、お腹がすいた、眠い、疲れた、かまってもらえなくて寂しい、といった理 由でグズるなんておかしいでしょうが、まだ幼くて表現能力が限られている子どもは、グズったり泣いたり怒ったりしてそれを表現します。
もう少し成長して感じることが複雑になってくると、「言いたいことが伝えられなくて悔しい」「不安が解消できなくて戸惑っている」「親の期待に応えられない自分への不満」などが、怒りや不機嫌の原因になっていることがあります。
子どもの怒りを「わがまま」と頭ごなしに切り捨てずに、その満たされない感情に目を向けることで、その不快な気持ちを鎮めてあげることができます。
そんな習慣を、お母さんが身につけていれば、子ども自身も自然と自分の感情に目を向けるようになります。きっと泣いたり怒ったりする代わりに、自分の気持ちを伝えてくれるようになるでしょう。
怒っている子どもの抱えている不満・欲求を理解して、その不快をできるだけ取り除いてあげるということは、叱りつけるより効果があります。
「怒りは願いの裏返し」 わたしの好きな言葉です。 子どもが怒って訴える裏には「願い」があります。 世のなかにはどうやっても叶えてあげられないこともたくさんあって、親としての 無力さを感じることもあります。
でも、子どもが怒ってでも訴えてくるとき、その怒りは「この状況を変えてくれ!」と願うサインです。 怒りをぶつけられたときは、それを「願い」ととらえてみましょう。