イライラの仕方が変わったら子どもは真っ先に気づく
「イライラしすぎて、子どもがわたしの顔色をうかがうようになってしまった」
「子どもに投げつけてしまった、あんな言葉やあんな態度......。子どもの信頼をもう 取り戻せないのではないか」
「きっともう、お母さんなんて嫌いと思われているんだろう......」そんなふうに自信を失っているお母さんもたくさんいます。
「子どもの心に、取り返しのつかない大きな傷を与えてしまった」
「幸福であるはずの子ども時代を傷つけて、やっぱり母親失格......」 そんなふうに自分を責めてしまうお母さんもいます。
けれども、決してそんなことはありません! これまで子どもにイライラをぶつけてきたとしても、子どもとの絆は絶対に修復できます。「こんなにイライラしたんだから、もうダメだ」なんて思う必要はありません。
親子の関係は、子どもが小さいときだけではありません。これから先、ずっと続いていきます。修復できない関係などないと思っています。
お母さんが子どもを思いやっているのと同じように、子どももお母さんのことを気にかけています。
お母さんがイライラの仕方を変え、子どもへの接し方を変えようと努力したら、子どもは真っ先に気づくでしょう。
そして、それを受け入れ、必ずまた絆が戻ってくるでしょう。
親子関係に危機を感じて、講座に参加してくださった方から、お礼と報告のお手紙をもらうことがあります。「アンガーマネジメント講座を受けて、帰ってから今日学んだことを子どもに話し、さっそく習ったことを実践してみたら、子どもの態度がびっくりするほど変わりました。
わたしの接し方の小さな変化にも気づいたようで、今日は一度も声を張ることなく、落ち着いていろいろな話をしてくれました。
わたしがいつもイライラしているせいで、もう関係を修復できないかも......と思っていたので、子どもの笑顔に励まされ、また頑張ろう!と思えました」
思春期にこそ今の努力が実る
「売り言葉に買い言葉」という言い回しがあります。「相手の暴言に応じて、同じような調子で言い返す」という意味ですが、そうすることで親子喧嘩に発展してしまいます。
反対に、お母さんが最初の一歩をマイルドに変えるとしたら、次に子どもから返ってくる言葉も少しマイルドになるでしょう。
すると、その次のお母さんのひと言も、もう少しやさしくなって、子どもも素直になれたりするものです。
きっとお子さんは、その適切な表現を「イライラしたときの表現方法」として無意識のうちに身につけるでしょう。
お母さんの変化が子どもにも伝播して、ブーメランのようにまた自分に戻ってくる。
お母さんが取り組めば、それによってお母さん自身だけでなく、子どもの感情表現にもつながるのですから、ひとりで取り組む努力の2倍の効果があることになります。
すぐに結果が見えなかったとしても、子どもが反抗期に入って親にきつくあたるようなときや、思春期になって友だちとトラブルになりそうになったとき、きっと今のこの努力の成果を感じる瞬間があるはずです。